2012年9月15日土曜日

ヤン・ウェイチー


日本のここが好き
 日本語を勉強し始めてから、時々周りの人に「どうして日本語を勉強する気になったのか」と聞かれる。その時、私は「日本に興味がある」と答える。それで相手は何時もなるほどの顔をして、また「日本のどこが好きなのか」と聞く。そのような時、私は少しだけ躊躇うのだろう。熱い血と美しい武士道精神で書いた戦国の歴史、八百万の神々がいると言われている日本の神道、強い精神を持ちながらも謙遜などの礼儀を忘れることなく日本人の性格、そしてそれらで生み出した日本の文学。そのどちらにも私は興味を持っている。とは言え、一番好きなのはやはり日本のアニメであろう。
 手塚治虫先生は日本の漫画の父と尊敬されていると同時に、彼が描いた同名漫画より制作された、日本最初のテレビアニメシリーズ――『鉄腕アトム』を作った方でもある。『鉄腕アトム』が放送されてから、日本の芸術家たちは無数のアニメを作った。今では、毎シーズン何十本も新作が生まれる。その中に漫画や小説を基にした作品も多くあり、テーマも学院生活から宇宙戦争まで様々ある。今の日本のアニメはただ脚本家が書いた物語を述べる動画だけではなく、声優や歌手など色々な人々としてデビューやアピールをするための舞台でもある。それから、漫画や小説がアニメ化されたように、人気のあるアニメもまた新しい漫画や小説、更にゲームなどの派生作品を生み出す。そして、関する音楽やゲームなどの販売に通して、そのアニメもまた一つの産業化したシリーズになり、強い生命力を得る。
 しかし、日本のアニメに私が一番魅了されるところは、金の話ではなく、それを生み出した想像力と表現力である。具体的で言うと、そのアニメのテーマやキャラクターや世界観などの設定だ。青春を唄うアニメがあれば、社会と人性の暗い面々を皮肉る作品もある。戦争の残酷さを表現する作品があれば、人の無限の可能性を語る物語もまたある。悲惨な過去を持つ明るいヒロインがいれば、優しい一面のある魔王もいる。クールで無口な宇宙人がいれば、普通に楽しい毎日を過ごしてる高校生もまたいる。魔法と超能力が交ぜ合う世界があれば、衰退した人類が築く社会もある。人類を裁く天使に逆らう人々が住む世界があれば、羊と狼が許されない恋に落ちる世界もまたある。そのアニメの脚本家と監督たちの創造力は何時も人の想像を遥かに上回っている。そのお陰で、日本のアニメは文字通り、何時まで経っても見飽きない。もし経済がアニメの生命と言うなら、想像力と表現力こそが作品の魂と言えるだろう。
 どのような時代でも、日本は意味深いアニメを創作している。今まで、私が見てきたアニメも沢山あるが、一生掛かっても、全部は見切れない気がする。そのような作品の中でも神業と考えられる名作なら、尚更、見るなら何遍ループしても足りない、話すなら何日あっても終わらない、そのような気しかしない。だから、もし「日本のどこが一番好きか」と聞かれたら、日本の歴史や文化や文学などの興味深さを考えながらも、私はやはり「アニメだ」と答えるだろう。

6 件のコメント:

  1. ガン カンイン2012年9月15日 17:26

    いいこと言うね。初めましてガンと申します。
    私も日本が世界に誇る文化、アニメと漫画が大好きです!!
    今の日本の制作技術は世界トップレベルですよね
    それに日本のアニメは日本人の豊かな想像力と表現力を表すだけでなく、教科書より時に大事なことを私たちに教えてくれていますよね
    ガンダム00(ダブルオー)は見たでしょうか?この作品は「未来」とは何なのか、っという大事な事を教えてくれています。ぜひ見てください!!

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    1. コメント有難うございました。
      ガンダムシリーズはよく出来ている有名な作品なので、全部観るつもりですが、残念ながら、今は0079から0083までだけ観ました o(>_<)o
      ダブルオーはまだ観てませんですけれど、アニメ好きな友達の間にもよく話しに出てくるので、時間と機会があれば必ず観に行くと思います。

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    2. 私も日本のアニメをよく見ますが、こんなに深く考えたことは今までなかったので、すごく興味を持って作文を読みました。全然想像したこともないことを作って、それがまたアニメで全然違和感がないのが、日本がアニメにとって先進国であることを証明すると思います。でも、最近は昔のような巨匠と呼ばれる方はあまり見えませんね。

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    3. まあ、巨匠はあまり現れないからこそ巨匠と尊敬されています。
      それから、私が思うに、それが時代の影響とも関係があるんじゃないかなと。手塚先生がデビューしたのは、日本は第二次世界戦争の戦敗国となったあとでした。名作である「新世紀エヴァングリオン」の誕生は1995年、日本のバブル経済が崩壊した年代でした。そのどちらの時代にも、多数の日本国民は憂鬱、不安、絶望などの負の感情を抱いている。だからその時代の日本の文学(アニメや漫画なども含めて)には、その時代に生きてる日本人の精神状況を反映し、落ち込んでいた国民に希望を与えるため作品が多かったです。哲学に関連する内容が多いのもそのためだと思います。

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  2. ナタリー・ホウ2012年9月24日 2:07

    良い作文ですね。いろいろなアニメに関する観点を考えましたし、そしてあなたのアニメに対する熱意もよく感じました。私も日本のアニメ大好き!特に一番好きのは尾田栄一郎のワンピースです。その広大な世界観と想像以外のストーリー展開は確かに作品の魂と言うことができる。アニメはやはり日本の誇るべき文化の一つですね!

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    1. 「ワンピース」は実に傑作だそうです。しかしあまりにも広大すぎで、それを全部見る時間と根性が持ってませんと思って、未だ見てませんでした。まあ、設定くらいなら少しだけ拝見したことがあります。「悪魔の実」は面白い設定ですね(笑)

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